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アスベストの見分け方。ロックウール・グラスウールの違い

更新日:2025年6月25日

この記事は7分で読めます

危険性が問題視され、今日では使用禁止となったアスベスト。

私たちの生活のいたるところに存在していた中、とりわけ建築物に多く使われていました。

家の解体を考えていると、アスベストが使われていないか気になるところではないでしょうか。

今回の解説内容

  • アスベストの見分け方
  • ロックウール、グラスウールとの違い

アスベストとは何ぞや?

「アスベストって名前は聞くけど何のことだか分からない」という人は多いのではないでしょうか。

アスベスト(石綿)とは
天然の鉱物繊維で、「せきめん」「いしわた」とも呼ばれます。

アスベストの歴史

その歴史は5,000年以上も昔に遡り、古来より「燃えない布」として重宝されてきました。

  • 古代エジプトにおいてはミイラを包む布やランプの芯として使われる
  • 日本でおなじみのところでは「竹取物語」の「火鼠(ひねずみ)の皮衣」のモデルともされている
  • かぐや姫の求婚者の一人であった阿部右大臣が、かぐや姫に出された「火鼠の皮衣を持ってくること」という難題に挑み、用意して姫のもとに持ってきた場面がありますが、あれはアスベスト製の布であると考えられている

現代でこそ社会的に危険物質として広く認知されているアスベストですが、古代文明においても燃えない性質と動物性、植物性に次ぐ天然繊維である性質から、希少な奇跡の鉱物」として神秘化されていました。

アスベストの優れた点

以下6点のポイントに優れ、安価で加工しやすいため、その特性を活かして多くの用途に使われてきたアスベスト。

アスベストの優れている点
  • 耐火性
  • 吸音性
  • 断熱性
  • 絶縁性
  • 耐薬品性
  • 耐久性

以下のような物などにも活用され、用途は多岐にわたります。

  • 天井材、断熱材、壁面仕上げ材、耐火被覆材など建材
  • 家電製品や接着剤などの工業製品

アスベストの成分

しかしながらアスベスト繊維は非常に細かく、1本の太さが髪の毛の5,000分の1であるため、飛散しやすく吸い込まれやすいという特徴があります。

アスベスト繊維を吸い込むと人体に健康的な影響があるといわれているのは、このためです。

アスベスト繊維を吸い込むことで、以下の影響があります。
そのことから現在は使用を禁止されています。

アスベストの人体への影響
  • 肺がん・悪性中皮腫・アスベスト肺などの病気を引き起こす
  • 潜伏期間が15年~40年程度と長く、突然発症する
  • 特に肺がんは喫煙と両方の暴露があることで大幅にリスクが増加する

アスベストをどのくらいの量、どのくらいの期間吸い込むと健康へ影響するかは明確にはなっておりません。

幼少期にアスベストを吸い込んでいました…

幼少期に住んでいた家にアスベストが使われていました
喫煙もしていないものの、突然病気を発症するかもしれない恐怖と過ごしています。

アスベストおよびアスベスト製品が全面的に禁止された2006年以前にアスベストを使用していた方々は、このような恐怖を感じながら過ごすことになります。

アスベストの特徴

アスベスト

 

アスベストの見た目はその名の通り、綿や羽のようにもこもこしております。

また、アスベストの種類によっても色味が変わります。

  • クリソタイルの場合は白色
  • アモサイトの場合は茶色がかった白色

以下サイトでは、種類ごとの見た目と発がん性のレベルが画像で紹介されています。

こんなところに使われている

アスベストは、住まいの以下のような場所で使われています。

  • スレートや波材
  • 吹き付け材
  • 洗面所やトイレ
  • キッチン

それぞれ、次項で詳しくご紹介します。

スレートや波材

耐久性、防火性に優れているため、さまざまな場所に使われています。

  • スレート屋根・瓦
  • 外壁
  • 鉄骨などの耐火被覆材
  • 吸音や結露防止材
  • 煙突材

とくに2004年以前に施工したスレート屋根や古い家屋は、屋根やその地下材、瓦にアスベストを含んでいる可能性があります。

吹き付け材

吹き付け材とは
アスベストにセメントと水を加え、機械で吹き付けたものです。
主に吸音や断熱、鉄骨耐火被覆や結露防止を目的に使われます。

見た目は綿状のものが多く、天井や壁など、建物のさまざまな部分に吹き付けられています。
吹き付けアスベストは飛散対策で「封じ込め工法」がされた経緯で目視確認ができないところに残っている可能性もあります。

洗面所やトイレ

湿度の高い洗面所やトイレなどの壁や床には、湿気に強いアスベストを含んだフローリング材や壁材が使われていることが多いです。

アスベストが使われている理由は以下を防ぐため
  • 湿度や温度変化
  • 建材の膨張や収縮

キッチンとの熱い関係

怖い材料でありながらも、火を使うキッチンと長く熱い関係にあったアスベスト。
キッチンに課せられた「不燃」という課題解決にもってこいの素材として、長年にわたりアスベストがキッチン空間のあらゆる箇所に使われてきました。

建築基準法が関わっている!
  • キッチンは建築基準法により、火気使用室として内装制限を受けているため、不燃仕立てにすることが決められているため。

アスベストはそれにうってつけの素材として、壁材や天井に使われてきたというわけです。

耐熱性などを持ち合わせているため、コンロやレンジフード周りの不燃材としても使われていました。

ということで、キッチンとの蜜月関係なのです。

見分け方いろいろ

結論からいえばアスベストを見た目だけで判別するのは至難の業です。
 
非常に細かい繊維でできているアスベストは、ほかの建材に混ぜられていることが多く、本来の見た目や形であることが少ないためです。

しかし、ある程度の判別をつけるためには次のような方法があります。

  • 指で触れる
  • お酢をかける
  • 垂れ下がっているか
  • 築年数から予測する

H3.指で触れる

指で触れたときの特徴から判別する方法です。素手では触らず、また、アスベストの粉塵を吸い込まないよう適切な防塵マスクや手袋などの保護具を着用の上、細心の注意を払わなければいけません。指でこすり、砕けずに繊維状が残ったままであればアスベストの可能性が高いです。

指で触れる

指で触れたときの特徴から判別する方法です。
素手では触れず、アスベストの粉じんを吸い込まないように適切な防塵マスクや手袋などの保護具を着用のうえ、細心の注意を払わなければいけません。

指でこすり、砕けずに繊維状が残ったままであればアスベストの可能性が高いです。

お酢をかける

お酢をかけて判別する方法です。
酸に強いアスベストは、お酢をかけても溶けずにそのまま形が残ります

ロックウールなどでは、お酢をかけると溶けてしまいます。

垂れ下がっているか

梁や天井などから垂れ下がっている場合、アスベストである可能性が高いです。
経年劣化したアスベストは、天井などから垂れ下がる特徴があり、ある程度は目視で判別できます。

築年数から予測する

段階的に禁止されてきたアスベスト。
アスベストが使われている可能性は建物の築年数によっても変わります。

建物の年代とアスベストの規制時期を比較し、アスベストが使われているか予測できます。

2006年以前の建物であればアスベストを含んだ建材が使われている可能性があります。
それ以降の建物は比較的アスベストの心配は少ないですが、含まれている可能性はゼロとはいえません。

とりわけ、1975年以前に建てられた建築物であればアスベストが使われている可能性が高いため、ご注意ください。

似ているけど違う「ロックウール」と「グラスウール」

見た目がアスベストと似ていることからアスベストと混同されやすい素材に「ロックウール」と「グラスウール」があります。

それぞれの素材を解説いたします。

ロックウールとは?

ロックウールには、以下の特徴があります。

ロックウールとは
溶岩や鉄を生産するときに出てくる鉄炉スラグや玄武岩等の天然岩石を混ぜて1,500℃~1,600℃の高温で溶かし、強い遠心力で吹き飛ばして細い繊維状に引き延ばした人口鉱物繊維です。
ロックウールのメリット
  • 原料が溶けた状態の温度が高いため、ロックウールも熱や火に強い特徴があります。

また、繊維の直径は3~6microメートルほどです。

原料が溶けた状態の温度が高いため、ロックウールも熱や火に強い特徴があります。
繊維の直径は3~6マイクロメートルほどです。

グラスウールとは?

次にグラスウール。
特徴として、見た目が巣ベストと似ているものの、リサイクルガラスを材料としているため、白色度が低く、グレーに似た色になります。

グラスウールとは
ガラスを高温で溶かし、遠心力で吹き飛ばしてミクロン単位の細い繊維に引き延ばした素材です。
太さはロックウールに近く、4~9マイクロメートルほどです。
吸音性、耐火性、断熱性に優れ、断熱性の高い家づくりにも活躍します。
グラスウールのメリット
  • 家庭や建築現場から回収されたリサイクルガラスを材料としているため、環境にやさしいというメリットがあります。

危険性が少ない

これらの素材はアスベストと似通っており、一見すると間違ってアスベストと思ってしまうことがあります。

しかしながら、アスベストが天然の鉱物繊維であることに対し、ロックウールやグラスウールは人口の繊維素材のため、人体への危険性が低いとされています。

アスベストとの明確な違い

  • アスベストは微細で針のように短く尖っているため、肺細胞などに刺さりやすく体外に排出されにくいため危険性が高いといわれています。

まとめ。無料のアスベスト”だけ”調査も

一見しただけではアスベストが使われているように見えない建物でも、詳細な検査でアスベストが入っていることがわかったというケースも少なくありません。

今回解説したようなロックウールやグラスウールなどの似た素材も存在するため、一般の人が判別するのは困難です。

築年数の古い実家が心配…

実家は築年数が古いため、アスベストが使用されていて知らない間に健康被害を受けている可能性が怖いです。
今後も住み続ける予定なので、<アスベスト調査だけしてほしいです。

このような気持ちのときは、幅広い専門業者と連携している東京空き家相談協会へご連絡ください。

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専門業者から相談者様へ、直接の営業がくることも一切ナシですので、ご安心ください。

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このように、総合的にサポートできます。

何から話せばいいか分からない方でも大歓迎!

この記事を書いた人

一般社団法人東京空き家相談協会 小峰千波

一般社団法人東京空き家相談協会

小峰千波

当協会の「空き家ジャーナル」は各専門家が監修しております。学生時代からまちづくりに関心があり、地元をはじめとした地域活性化活動や環境経営に携わっていた。 故郷の過疎化を感じ、人が生きやすく集いやすい環境づくりがしたいと感じ、 現在は一般社団法人東京空き家相談協会の相談員として、ご相談者様に寄り添ったサポート活動をしている。 自然と動物が好きです。