空き家ジャーナル


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【投資の終活】相続・認知症への備え。証券会社も支援策

更新日:2024年6月14日

認知症」とは、記憶障害などが起こる、脳に関する病気です。

法律行為が行なえなくなるという観点から非常に対応が難しいものです。

 

かねてから認知症になった方の財産処分をどうするのか、という問題は非常に深刻なものでしたが、

最近では認知症になった方の投資をどう整理するのか、という問題も発生しています。

 

今回は認知症患者の方に対する、各証券会社が行う「投資の終活」支援について解説していきます。

 

当協会では、相続はもちろん、相続後の不動産などの資産についてもまるごと相談サポートをしております。

弁護士、司法書士、税理士など専門家が所属しておりますので、安心してご連絡ください。

 

 

「投資の終活」の重要性

投資のイメージ画像

証券保管振替機構によると、2022年度の60歳以上の個人株主数は641万人と14年度から17%増加しました。

 

個人株主全体に占める比率も43%と高く、個人株主の高齢化が進むなか、

日本証券業協会と金融庁は75歳以上の高齢者に対する勧誘・販売ルールを設けています。

 

具体的には75歳以上への商品販売には役職者による事前承認が必要などといったルールがあります。

 

このような高齢投資家に今求められるのが「投資の終活」です。

 

投資する商品や振込先口座を絞り、相続資産の種類をなるべく少なくする必要があります。

 

資産の種類が多いと、どの資産を誰が相続するか争う「争続」が生じやすくなるからです。

 

特に株式や投信の場合、将来の上昇期待は銘柄や商品によって大きく異なります。

 

相続する際には、子どもが親と同じ証券会社に口座を作るなどの手間もかかるので、

商品を集約したうえで、相続手続きが円滑になるよう、早めに家族の間で話し合うことが重要になります。

 

節税対策も重要で、相続税の節税を意識して、どんな資産を持つかにも気を配る必要があるでしょう。

 

株や投信のまま相続する場合、相場動向で相続税の評価額が左右されます。

 

子供に運用してもらう場合はそのまま相続するのも有効ですが、

相続税を抑えたいなら節税効果のある資産に換えることも検討するべきです。

 

 

各社で進む「投資の終活」支援

相続のイラスト

 

現在、各証券会社で「投資の終活」支援が進みつつあります。

 

各社の「投資の終活」支援①野村証券

例えば野村証券のハートフルパートナーは対面証券で認知機能の低下を事前に察知しようとする取り組みが進んでいます

 

各社の「投資の終活」支援②東海東京証券

東海東京証券は2月に「予約型代理人取引制度」を導入しました。

 

認知症と判断された場合、事前に指定された代理人に一部の取引権限が移るという仕組みになっており、

代理人ができる取引は原則50万円までの現金化に限られます。

 

各社の「投資の終活」支援③楽天証券

楽天証券の場合はオンライン相談を提供するサービス「withアドバイザー」の提供を始めました。

ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ社員がオンライン面談やチャットなどを通じて、

相続や少額投資非課税制度(NISA)の使い方などの相談に乗ります。

 

しかし証券会社の支援が進む一方で、認知症発症や相続に備えた「投資の終活」に対する投資家側の意識は高くありません。

 

信託協会が22年に実施した調査では、

相続を意識して投資や株式をどうするか決めていると答えたのは回答者の41.5%しかいませんでした

 

海外では資産管理を家族単位で行う「ファミリーオフィス」という考えが浸透しているように、

日本でも認知症や相続の問題を家族全体のものとして捉え、「投資の終活」を進める意識が重要になるでしょう。

 

  • これから相続を進めたい
  • 相続の認知症対策をしておきたい

 

上記のような方は、まずは専門家在籍の東京空き家相談協会に無料相談してください。

 

 

認知症の発症率を解説

車いすに座る老人と助成の介護士

このコラムを見ている方の中には、

「自分はまだ認知症にはならないだろう」と考えている人もいるのではないでしょうか。

 

しかし油断してはいけません!!!

 

認知症の有病率は年齢とともに急激に高まることが知られています。

 

現在、65歳以上の約16%が認知症であると推計されていますが、80歳代の後半であれば男性の35%、女性の44%

95歳を過ぎると男性の51%、女性の84%が認知症であることが明らかにされています(下記図参照)。

 

表①日本の性別・年齢階級別認知症有病率

年齢階級
65-69 0.028 0.038
70-74 0.049 0.039
75-79 0.117 0,144
80-84 0.168 0.242
85-89 0.350 0.439
90-94 0.490 0.651
95+ 0.506 0.837

厚生労働科学研究所補助金認知症対策総合研究事業報告書より引用

 

日本は世界一の長寿国であるため、認知症と共に生きる高齢者の人口は今後も増加し、

2025年には高齢者の5人に1人、国民の17人に1人が認知症になるものと予測されています(下記図参照)。

 

①各年齢層の認知症有病率が2012年以降も一定と仮定した場合

2012 2015 2020 2025 2030 2040 2050 2060
462万 517万 602万 675万 744万 802万 797万 850万
15.0% 15.2% 16.7% 18.5% 20.2% 20.7% 21.1% 24.5%

 

②各年齢層の認知症有病率が2012年以降も糖尿病有病者数の増加により上昇すると仮定した場合

2012 2015 2020 2025 2030 2040 2050 2060
462万 525万 631万 730万 830万 953万 1016万 1154万
15.0% 15.5% 17.5% 20.0% 22.5% 24.6% 27.0% 33.3%

厚生労働科学研究所補助金認知症対策総合研究事業報告書より引用

 

 

認知症は家族全体の問題として対処すべきです

 

認知症は本人だけの問題でなく、家族全体の問題として対処すべきです。

 

家族への財産相続が円滑に進むためにも、早めに「財産の終活」に関する相談をしましょう

 

東京空き家相談協会では弁護士、司法書士、税理士など相続や財産に関する専門家が在籍しており、

財産の整理や相続に関するご相談にお応えできる環境が整っています。

 

将来活用予定のない不動産が相続財産に含まれている場合は、提携している優良な事業者を無料でご案内し、不動産売却や解体などの支援もさせていただきます。

 

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この記事を書いた人

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一般社団法人東京空き家相談協会

小峰千波

当協会の「空き家ジャーナル」は各専門家が監修しております。学生時代からまちづくりに関心があり、地元をはじめとした地域活性化活動や環境経営に携わっていた。 故郷の過疎化を感じ、人が生きやすく集いやすい環境づくりがしたいと感じ、 現在は一般社団法人東京空き家相談協会の相談員として、ご相談者様に寄り添ったサポート活動をしている。 自然と動物が好きです。