本来日本人にはなじみがないものの、最近のニュースで日本人にも認知されつつあるトコジラミ。
私自身、海外通販を利用することもあるため、荷物とともにトコジラミが運ばれてくるというトラブルを多数SNSで目にした時、恐怖を感じました。
害虫の一種であり、放置していると大量繁殖しますのでご注意ください。
トコジラミとは
トコジラミは「南京虫」と呼ばれる昆虫で、元々は熱帯地方に生息していた外来種です。
「シラミ」と名前がついていますが、昆虫学的にはカメムシの仲間です。
体長は成虫で5~8mmと小さく、褐色で丸みを帯びており、扁平で薄い形をしています。
更に夜行性で、基本的に明るいところにはでてこないため、目視による発見や捕獲が難しいです。
飢餓に強く、生命力が高いうえに、メスは1日に5~6個の卵を産むので、放置しているとどんどん繁殖してしまいます。
動物の血液を吸うので、人間も刺される可能性があり、注意が必要です。
近年トコジラミが増加中!
殺虫剤の登場により、日本では40年ほど前から姿を見せなくなったトコジラミですが、
ここ最近は日本でもトコジラミの被害が多く確認されるようになりました。
厚生労働省「令和5年度生活衛生関係技術担当者研修会」からは2024年2月16日、トコジラミが蔓延する背景として以下が発表されています。
トコジラミが蔓延する背景①生息や持ち込みに気づきにくい
小さく、夜間に活動するため、トラップで捕獲しにくいようです。
トコジラミが蔓延する背景②気づいても駆除が困難
トコジラミは殺虫剤を到達させにくく、ビレスロイドに抵抗性をもっています。
ビレスロイドとは、「天然の除虫菊乾花から抽出された殺虫成分“ピレトリン”と、これとよく似た化学構造をもつ合成化合物を総称した言葉」のことで、虫の神経をマヒさせる作用があり、殺虫剤に使われています。
また、宿泊施設では全館同時に駆除することによって一時的に閉館する必要がある点も困難な理由となっています。
トコジラミが蔓延する背景③人の移動が増大
コロナウイルスの水際対策緩和によって外国人観光客や海外渡航者の数が大きく増加し、
旅行者のスーツケースなどにトコジラミが付着して、日本に入り込むケースが増えているようです。
また、本コラムの冒頭でお話したように、海外通販の梱包とともに運ばれて繁殖するケースも問題となっています。
トコジラミが蔓延する背景⑤管理者の意識の低さ
顧客に知られたくない、安価に駆除したいといった考え方や、
殺虫剤でカンタンに駆除できるだろうという思い込みによって被害が拡大するケースもあります。
トコジラミに刺されたらどうなる?
トコジラミの唾液は人体に入ると、アレルギー反応が出ます。
一度刺されたくらいでアレルギー反応が出ることはありませんが、
何度も刺されることで徐々にアレルギー反応による強いかゆみが発生します。
場合によっては刺された場所が蕁麻疹のようになったり、跡が残ることも・・・
夜行性のため、夜に刺されてかゆみで眠れなくなる、ということも多いです。
もしトコジラミに刺されてしまった場合は抗ヒスタミン薬などの外服薬を塗ってかゆみを抑えると良いでしょう。
症状がひどい場合には皮膚科に行くことをおすすめします。
トコジラミの見つけ方
夜寝ている間に血を吸われるなんて、想像するだけで怖いですよね・・・
私の知り合いも寝ている間に血を吸われたことがあるようで、かゆみより、吸血で膨らんだ姿を見てゾッとしたと話していました。
ここではトコジラミの見つけ方を紹介します。
トコジラミは、暗くなるまでは人間の目に付きにくい場所で隠れています。
光が当たりにくく、かつ熱がこもりやすい狭い物陰を好むので、トコジラミが入り込めるすき間に注意しましょう。
明るいうちにトコジラミを探すのは難しいですが、トコジラミが生息している証拠を探すことは可能です。
トコジラミは潜伏場所に、黒いシミのようにも見えるフンをします。
また成虫になる過程で脱皮を繰り返し行うので、白い脱皮殻もトコジラミを発見する目印になります。
トコジラミを家に持ち込まないためには
トコジラミは25度程度の気温の際に最も活動的になり、極端に暑い環境や寒い環境以外では生存可能です。
日本の室内では確実に生存することができ、暖房があれば冬でも活発に動けます。厄介!
万が一トコジラミを室内に持ち込んでしまうと、駆除しない限りトコジラミの被害からは逃れられません。
つまりトコジラミの被害から身を守るためには「海外から持ち込まない」ということが最も重要になります。
例えば旅行や出張などで宿泊する際には、トコジラミがいないか十分チェックするようにしましょう。
見つけた場合には部屋を変更してもらうなどの対処をすることをおすすめします。
また海外からの輸入品に付着して家にやってくる、ということもあるので、輸入品は目視で確認し、段ボールなどはすぐに処分しましょう。
トコジラミの駆除方法
自宅でトコジラミが発生してしまった場合、駆除業者を呼んで対処する、という方法が最も有効です。
トコジラミはわずかな隙間に隠れることができ、繁殖スピードも速いので、専門家に駆除してもらうことがベストでしょう。
費用は掛かりますが、複数の会社に費用見積もりをしてもらうことで、費用をある程度抑えることができるでしょう。
自分で駆除する場合には次の方法が有効です。
- ガムテープで捕る
- 掃除機で吸い込む
- 殺虫剤を使う
- スチームクリーナーで熱処理する
ただし、上記の方法ではトコジラミが完全に死なないケースもあり、最近では殺虫剤が効かない「スーパートコジラミ」なるものもいるため、確実に処理したいのであれば業者に依頼する方が良いでしょう。
害虫駆除や清掃もスピード案内できます!
トコジラミは主に海外からの持ち込みにより日本にやってくる生き物なので、海外渡航歴のある方は要注意です。
自宅にトコジラミがいないか確かめるついでに、お家の片づけをしてしまいましょう!
東京空き家相談協会は片付けや清掃業者、害虫駆除業者と多数提携しておりますので、一括見積もりから作業までスピード解決できます。
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