現在地方にあるマンションでは、住戸が空き家となったことによるマンションのスラム化が問題となっています。
空き家となったマンションは特に地方では買い手が見つかりにくく、放置されるといったことが起こりやすいです。
このような空き家となったマンションを放置することでどのようなリスクがあるのでしょうか?
また、空き家となったマンションを売却する方法はあるのでしょうか。
空き家のマンションを放置するとどうなる?
空き家となったマンションを放置することで発生するリスクには
・維持管理費がかかる
・資産価値が低下する
・管理の手間やストレスがかかる
といったものが挙げられます。
下記で詳しく解説していきます。
空き家を放置することによるリスク①維持管理費がかかる
不動産を保有していると、修繕費やリフォーム費などの維持管理費がかかります。
区分マンションは面積がそこまで大きくないため管理の手間はそこまでかかりませんが、管理費や修繕積立金は毎月徴収されます。
また固定資産税、都市計画税といった税金や電気や水道の料金も解約しない場合はかかるため、マンションを放置していると無駄な支出が増えていくことになります。
空き家を放置することによるリスク②資産価値が低下する
マンションは築年数の経過や劣化が進むと資産価値が低下します。
特に管理が行き届いていない空き家は、経年劣化の進行が早いため、雨漏りやカビの発生、設備の故障リスクなどが高まります。
トイレやキッチンといった水回り関係はとりわけ痛みやすく、修繕費用も大きいため適切に管理することが重要です。
空き家を放置することによるリスク③管理の手間やストレスがかかる
害虫の発生や経年劣化を防ぐため、空き家には定期的に足を運び、清掃や管理をしないといけません。
清掃や換気、水回りの通水が主な作業で、一ケ月に一回は実施すべきです。
湿気がたまりやすい梅雨の時期などにはカビが発生しやすいため、更に頻繁に足を運ぶ必要があります。
使ってもいないのに手入れをする必要があるというのは、人によっては非常にストレスのたまる作業と言えます。
空き家のマンションを売る方法
空き家となったマンションを売却する方法は主に3つあります。
具体的な方法は下記で解説していきます。
空き家のマンションを売る方法①不動産会社へ仲介を依頼する
不動産会社に仲介を依頼して売却するのがもっとも一般的な方法です。
依頼を受けた仲介業者は東日本不動産流通機構(通称レインズ)、不動産ポータルサイト(SUUMOなど)広告によって販売活動を行い、買い手を探します。
仲介業者に販売活動を依頼する際の契約を媒介契約といい、
一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。
専任媒介契約や専属専任媒介契約にした方が、仲介業者が精力的に販売活動を行ってくれることが多いですが、一方で自己発見取引や他社との媒介契約ができないといった制約が増えます。
空き家のマンションを売る方法②不動産会社へ買取を依頼する
中古のマンションを安く買い取り、リフォームをしたうえで再販する不動産買取業者に買取依頼を出す方法です。
買取業者は再販で利益を出すことを前提としているため、一般的な相場よりも買取価格は下回ることが多いです。
しかし金銭合意さえあれば即契約ができ、少し立地条件の悪い物件でも買い取ってくれることが多いため、とにかくマンションを手放したいという方には非常におすすめです。
売却を検討しているマンションがある地域にて、実績豊富な業者を選びましょう。
空き家のマンションを売る方法③空き家バンクに登録する
空き家バンクとは、居住者のいない空き家を活用して、自治体が空き家を紹介する制度です。
空き家バンクに物件情報を登録し、購入希望者とマッチすれば、条件面などを話し合った上で売買契約を結べます。
不動産会社が取り扱ってくれないような物件でも売り物件として掲載することができ、
価格設定も自由に行えますが、一部自治体では空き家バンク自体を実施していないこともあり、注意が必要です。
空き家のマンションを売却するメリット
空き家のマンションの売却では入居者がいるマンションにはないメリットがあります。
ここからは空き家となったマンションを売却するメリットをご紹介します。
空き家のマンションを売却するメリット①内覧しやすい
物件を購入する際にはマンションの内覧を行う場合が多いです。
入居者がいる場合、日程を調整しなければなりませんが、空き家の場合は基本的にいつでも実施できるため、速やかに内覧の日時を決めることができます。
しかし購入希望者を待たせてしまうと、その間に別の物件の購入を決めてしまう場合があります。
そのため、即座にスケジュールが組めるというのは大きなメリットとなります。
空き家のマンションを売却するメリット②引き渡しがすぐにできる
契約後の引き渡しも容易です。
居住者がいる場合は引っ越しを終えるまで待たなければなりませんが、空き家ならば引っ越しを待たずに引き渡しを行えます。
引き渡し期間を加味せずに販売スケジュールを考えることができ、販売活動を早めることも可能です。
空き家のマンションを売却するメリット③特例制度が受けられる
空き家のマンションを売却する場合、譲渡所得税が発生します。
この際、相続した空き家を3年以内に売却した場合は、「相続した空き家を売却した際の3000万円控除(空き家特例)」や「取得費加算の特例」を受けられることがあります。
どちらも条件は厳しいですが、適用さえできれば譲渡所得税の大きな節税が見込めます。
相続したマンションを持っている場合は一度特例の条件をチェックすることをおすすめします。
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