空き家ジャーナル


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「不動産のみ」の遺産分割協議は可能?

更新日:2024年11月12日

 

被相続人が遺言書を用意しておらず、法定相続人が複数いる場合、

不動産などの財産を分割するために行う協議を遺産分割協議といいます。

 

遺産分割協議は法定相続人が多数で、更に不動産の遺産分割が絡んでくると、非常に時間がかかります。

 

2024年4月から不動産の相続登記が義務化されたということもあり、

不動産の遺産分割協議だけでもなるべく早めに完了させる必要があります

 

今回は不動産の遺産分割協議について解説します。

 

コラムのポイント

  • 遺産分割協議書は不動産のみについてのものでも可
  • 不動産の相続登記は2024年義務化された
  • 遺産分割協議書の作成時は、登記事項証明書等でしっかりと不動産の内容を確認しよう

 

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不動産のみの遺産分割協議書は可能!

 

遺産分割協議が完了した場合、遺産分割内容について全相続人が同意したことを示すため、遺産分割協議書を記載します

 

遺産分割協議書は相続登記を行なう際に必要ですが、

内容に関しては不動産のみの分割方法が書かれた協議書でも問題なく受領されます

 

ただし、不動産の情報が正確に伝わらなければ登記申請はできないため、

不動産に関する項目は登記事項証明書どおりに記載しましょう。

 

不動産の相続登記は義務化。罰金も発生!

 

なぜ不動産の遺産分割協議を急ぐ必要があるのでしょうか?

 

不動産の遺産分割協議は時間がかかってしまうものなので、それを急ぐというのはなかなかに酷な話です。

 

2024年4月より相続登記は義務化されました。

相続登記義務化について(クリックで東京法務局HPへ移動)

相続登記の流れ

 

2024年4月1日から3年以内、もしくは相続を知った日から3年以内に相続登記をせず、

行政からの勧告があったからにも関わらず応じなかった場合、10万円以下の過料を請求される場合があります。

 

相続登記は遺産分割協議書がなければ行えません

そのため、遅くとも3年以内に不動産の遺産分割協議だけでも終わらせ、相続登記を終わらせる必要があるのです。

 

不動産のみの遺産分割協議書作成で必要な書類

手続きに必要なものをご紹介

 

不動産のみの遺産分割協議書を出す場合は登記漏れをしないように注意することが一番大切です。

 

現在はまだ相続登記が義務化されていないため、何世代も放置され、相続人がいつの間にか増加しているケースもあります。

 

次の書類を揃えて不動産を確認しましょう。

 

  1. 登記事項証明書
  2. 固定資産税の課税明細書
  3. 土地・家屋の名寄帳

 

①登記事項証明書

 

土地・建物の所在地を管轄する法務局で取得できます。

土地の所在や地積、権利関係などが記載されているので、遺産分割協議書作成時に必要です。

通常は法務局窓口で取得するものですが、郵送やオンラインでも取得できます。

 

あなたの管轄の法務局は以下から分かります。

こちらから管轄法務局を確認(クリックで法務局HPへ移動)

 

②固定資産税の課税明細書

 

不動産を所有している場合、毎年4月~5月頃に固定資産税納税通知書が送付されます。

この際送付される課税明細書には不動産の所在や家屋番号など、遺産分割協議書に必要な項目が確認できます。

 

しかしこれは固定資産課税台帳をもとに作成されているため、

免税点未満(土地:30万円/建物:20万円・償却資産150万円)の不動産は記載されません。

その場合は不動産の所在地や家屋番号が確認できないため注意しましょう。

 

③土地・家屋の名寄帳

 

被相続人の所有不動産をすべて確認するときは、役所で名寄帳を取得します。

名寄帳には免税点未満の不動産も含め、被相続人の所有不動産が一覧表示されています。

固定資産税の課税明細書で被相続人の所有不動産がわからなくても、これがあれば安心です。

 

名寄帳は所有不動産がある市区町村の役所にて閲覧・取得ができます。

 

相続登記申請に必要な書類一覧

 

相続登記をする際は作成した遺産分割協議書に加えて、次の書類が必要です。

 

  1.  相続登記申請書
  2. 相続人全員の印鑑証明書
  3. 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
  4. 被相続人の住民票除票
  5. 相続人全員の戸籍謄本
  6. 相続人全員の本人確認書類
  7. 不動産を相続する人の住民票
  8. 相続関係説明図
  9. 登記事項証明書
  10. 固定資産評価証明書

 

かなり書類が多いですね……。

 

書類の添付漏れがあった場合、窓口でしたら指摘されることもあるので、窓口申請をすると安心です!

 

 

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この記事を書いた人

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一般社団法人東京空き家相談協会

小峰千波

当協会の「空き家ジャーナル」は各専門家が監修しております。学生時代からまちづくりに関心があり、地元をはじめとした地域活性化活動や環境経営に携わっていた。 故郷の過疎化を感じ、人が生きやすく集いやすい環境づくりがしたいと感じ、 現在は一般社団法人東京空き家相談協会の相談員として、ご相談者様に寄り添ったサポート活動をしている。 自然と動物が好きです。