用賀、二子玉川など高級住宅街も多く、住宅都市としての一面を持つ世田谷区ですが、
実は空き家数が全国一という全く逆の一面も持っています。
現在世田谷区には5万戸ほどの空き家が存在しており世田谷区はこの状況を改善すべく、2016年に空き家対策の専門チームを結成しています。
そして今、空き家対策として世田谷区と提携しているNPOが現在取り組んでいることが、ひとり暮らしの高齢者に「遺言」を作成してもらうことです。
この遺言作成の取り組みはNHKによって取材されており、今回はその取材内容をもとに遺言作成の取り組みを紹介していきます。
遺言をのこすことの大切さ
世田谷区で問題となっている空き家の増加。
その一因となっているのが、少子高齢化・核家族化による一人暮らし高齢者の自宅が空き家になることです。
2023年5月、世田谷区某所で介護や相続、葬儀など「終活」を考えるセミナーがひらかれました。
参加した区内在住の高齢者に対し、主催NPOの担当者が強調したことが、
「健康なうちに遺言状をのこす」
ことでした。
担当者によると、遺言状がないために遺産分割協議がまとまらず、空き家ができてしまうという事例があり、活用も売却もできない物件ができてしまうとのことです。
遺言は亡くなった人の最後の意思表示であり、元気で意思決定が可能なうちにあらかじめ書いておくことをすすめています。
遺言が空き家対策になるワケ
NPOの理事次長で行政書士でもある信夫武人氏によると、
家の処分を決定するのは元来その所有者であり、所有者が死亡したりして決定者が不在になると、遺産分割協議などが紛糾するとのことです。
遺言状がなければ遺産分割協議は当事者間の話し合いのみで議論するため、相続の配分でもめやすくなってしまいます。
遺言による事前の意思決定が相続手続きの長期化を防ぐのです。
遺言をのこすまで~90歳女性の場合~
NHKの取材では、90歳の高齢者女性がインタビューに答えていました。
彼女は2022年12月に足の骨を折るけがを負い、入院した際に信夫氏のNPOと知り合いました。
現在は自宅で暮らすことが難しく、施設に入所しています。
取材時にはNPO職員の方が定期的に彼女のもとを訪れ、相続の支援を行っています。
現在配偶者や子供がいない彼女に対し、職員さんは遺言書の作成をすすめるのですが、なかなか応じようとはしてくれません。
そこで職員さんは彼女とともに自宅を訪れ、思い出を振り返りながら自宅を確認していきました。
自宅の中で得意の手芸品やバザーで買った思い出のタンスを見ているうちに、自宅の売却を決断したことを職員さんに告げました。
その一か月後、彼女は遺言書を作成、その後自宅を売却しました。
信夫氏によると、身の回りに親族がいない高齢者の方は自宅をどうすればよいかわからず、そのままにしてしまう場合が多いようです。
しかし家族が居なくても、今回の事例のように自分の身の回りと心の整理がつけば、大切な財産の使い道を決めることができます。
財産の使い道をきちんとした意思決定によって確定させるためにも遺言書が必要なのです。
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