空き家の活用方法として、メジャーな方法の1つが「空き家を賃貸に出す」というものです。
ただ、多くの空き家は築年数が古く、そのような空き家は賃貸に出すことが有効ではないと考えられがちです。
しかしながら、築年数の古い空き家でも高い値段で賃貸に出すことが可能な場合があります。
今回は空き家を高く貸せる理由について説明します。
空き家を高く貸せるかも?その理由とは
昭和の頃に建てられた空き家、特に旧耐震基準で建てられた空き家は賃貸に出せない、と考えられるケースが多いです。
たしかに空き家の所有者からすれば、古い家を借りる人などいない、と考える気持ちも分かります。
しかし実際のところは、築年数の古い空き家でもある程度の値段で貸し出すことは十分に可能です。
ここからは空き家を高く貸せる可能性がある理由を解説します。
空き家を高く貸せるかも?その理由とは①日本の賃貸市場で戸建ては希少
日本の賃貸市場はアパートや賃貸マンションといった集合住宅が大部分を占めています。
都市部にも地方にも戸建ての賃貸物件はほぼありません。
この背景には賃貸経営をする投資家からすると、戸建ては投資に向いていないということが挙げられます。
まず、戸建ては投資効率が非常に悪いです。
土地に建てられる建物は1つのみで、当然建物を貸せる人数も1人です。
また戸建ては空室リスクも高く、入居者が居なくなると収入がゼロになります。
複数の部屋があれば一度に全部、空室になる可能性は低く、
空室リスクが分散されるので、マンションの方が投資に適しているのです。
他にもマイホームを持っている人は自分の家を賃貸に出したがらない、という背景もあります。
賃借人は借地借家法により権利が強く守られており、賃貸人からの賃貸借契約打ち切りが非常に難しくなっています。
自分の自宅を自由に活用できなくなるという点も戸建てが賃貸市場に流通しない理由の1つに挙げられるでしょう。
以上の理由から戸建て賃貸は日本では珍しく、他の物件との競合が起こりにくいため、
高額で賃貸できる可能性があるのです。
空き家を高く貸せるかも?その理由とは②戸建てを借りたい人は意外と多い
住宅を借りようとする人の多くはまず最初に賃貸マンションなどの集合住宅を借りようと考えるでしょう。
物件数が圧倒的に多く、立地・間取りなど選択肢が豊富です。
特に単身者にとってはアパートやマンションの方がお手頃で生活しやすいでしょう。
しかしアパートやマンションは一つの建物に複数の住戸があるため、
騒音の問題が起こりやすく、ゴミ出しやペット、洗濯物の干し方などいろいろルールがあります。
集合住宅はこのようなデメリットがあるため、子供がいる家族層やペットと一緒に暮らしている人の中には戸建てを借りたい、
と考える人もおり、戸建てのニーズは根強くあります。
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空き家を高く貸せるかも?その理由とは③最新設備不要で、賃料も安くなりにくい
設備が良くないと賃貸はできないと思われがちですが、そんなことはありません。
賃貸を考えている人には家賃を最優先に考える方が多く、多少安ければ、物件の設備は気にしない方も多いです。
無論、内装をやや整理して掃除をしたり、水道やガスなどのインフラを整えることは大切です。しかし反対に、それさえやれば築年数の古い空き家でも十分賃貸は可能なのです。
また賃貸物件は売買物件に比べると値段も下がりにくくなっています。
例えば東京都内の中古マンションは売買だと1億円を超えることもあり、
地方のマンションは1000万円程度で買えることを考えると、その差は約10倍あります。
一方で賃貸住宅の家賃は都市部と地方で3~4倍程度の差しかなく、
地方であっても戸建て住宅の家賃は4~5万円程度見込めるでしょう。
このような理由から空き家は賃貸前にリスクを負いにくく、確実な収入が期待できます。
注意!空き家を貸すデメリットとは
空き家の賃貸にはメリットがある一方で、デメリットもあります。
それは空き家を賃貸に出す前に、大規模なリフォームを行わなければならない場合があるということです。
そのままの状態で入居希望者が集まれば良いのですが、短期間でも空き家になっていた建物は、
人が住んでいるときに比べて劣化スピードが早く、思わぬ部分で修繕が必要になるケースも多いです。
そのほかにも、庭の手入れや家全体のクリーニングなどの費用を全て所有者が負担することになるため、管理費用が多くかかります。
無事に入居者が決まった後も、家賃滞納などのトラブルが発生し、対応に悩まされる可能性もあり、
次の入居者がなかなか決まらず空室状態が続くと、家賃収入を得ることができないというリスクもあります。
まとめ
空き家の賃貸にはリフォームや片付けなどの事前準備がかかる場合があります。
知識がなければ、一人でやるのはなかなか大変です。
そんな空き家の賃貸など、利活用をお考えの方はぜひ東京空き家相談協会にご相談ください。
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