全国的に空き家が増加している今、空き家の利活用や除去がさまざまな自治体で促進されています。
特に「特定空家」の除去では、市区町村長に特定空家等に対する報告徴収権を与え、特定空家等に対する緊急代執行制度が創設されました。
所有者不明時の略式代執行・緊急代執行の費用徴収について確定判決がなくても可能にするなど、円滑な対応を促進することが求められているのです。
行政代執行の事例はこちらにまとめられています(クリックで移動)
上記にリンクした資料では、例えば平成28年度に東京都板橋区で行なわれた行政代執行では、除却に1,980万円、廃棄物処理費には300万円、相続財産管理人費用に400万円総額2,580万円がかかっています。
空き家を放置し続けたことにより、元々かかるはずのない負担額まで上がってしまっているのです。
では、ここで挙げた「特定空家」とはなんでしょうか?
特定空家とは?
2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」によって作られました。
空き家の老朽化が進み、ゴミ屋敷化してしまったところや、台風、地震による倒壊の危険性があると判断されると、特定空家に認定されるのです。
過去の空き家ジャーナルでは、特定空家の認定前後の流れについてご紹介しているので、ぜひご一読ください!
空き家の解体は補助金を活用しよう!
先述のように、放置された空き家によって、近隣地域への危険性が高まります。
国土交通省でも「悪影響を及ぼす特定空家等の除去等の更なる促進」といわれているように、全国的に空き家除去(解体)促進のため補助金や助成金といった支援数が増加しています。
国土交通省HP:https://www.mlit.go.jp/report/press/house03_hh_000160.html
空き家の解体費用は大きな負担となるからこそ、補助金の支援を必要としている方も多いのです。
ここで、空き家の解体費用はどのくらいかかるのか確認しておきましょう。
空き家の解体費用相場とは?
地域によっても変動はあるものの、100万~300万円程度が解体費用の目安とされています。
木造建築の場合1坪4~5万円程度が相場となるように、建物の構造によって費用が変動するのです。
また、解体に重機を使うか、空き家に面した道路にトラックが入ることができるかといった様々な要素から見積もりが変わってくるのです。
東京空き家相談協会では専門スタッフ同行による無料現地調査~解体費用の見積もりも可能ですのでお気軽にご連絡ください。
国土交通省から出ている補助金
国土交通省から出ている空き家解体補助金は「空き家再生等推進事業」という名称です。
ただし注意点として、国土交通省あてに直接、個人が申請できる補助金ではありません。
国土交通省から全国の地方自治体に向けた補助金であり、その補助金を活用した各地方自治体が補助金制度を実施しているという関係図になります。
自治体による空き家解体補助金
自治体による空き家解体補助金の種類は以下3つあります。
①老朽危険家屋解体撤去補助金
②都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
③建て替え建設費補助金
自治体による空き家解体補助金①老朽危険家屋解体撤去補助金
老朽化などで倒壊の恐れがある危険家屋の除却を促進する制度です。
補助金を受けるには自治体の認定や耐震診断を受ける必要があります。自治体によりますが、解体費用の1/5から1/2程度が支給されることが多いです。
自治体による空き家解体補助金②都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
都市の景観を守る為、長い間放置された家屋の解体費用を補助する制度です。支給を受ける条件として、空き家の所有者や相続関係者に、解体工事後に景観形成基準を満たす土地の利用方法が求められます。
「老朽危険家屋解体撤去補助金」と同じく、解体費用の1/5から1/2程度が支給されることが多いです。
自治体による空き家解体補助金③建て替え建設費補助金
老朽化した家屋を除却し、一定の基準を満たす住宅を建築する施主に解体費用をはじめ建築費用の一部が補助される制度です。
良質な住宅として、賃貸部分を含むことなど、個別の条件が求められます。
空き家解体補助金が適用される条件とは?
空き家の解体補助金には適用条件があります。
次からご紹介するのは、自治体によって若干の違いはあるものの、一般的な内容となっております。
空き家解体補助金が適用される条件とは?①空き家の条件
①一定期間(自治体によって異なる)使用されていない空き家であること
②対象の市町村内にあること
③倒壊や悪影響を及ぼす危険性があるもの
空き家解体補助金が適用される条件とは?②申請者の条件
①市税を滞納していないこと
②空き家の所有者であること
空き家解体補助金が適用される条件とは?③解体工事の条件
①対象の市町村内の解体事業者
②空き家の全部を解体している
また、基本的に工事着工前に申請しなくてはいけないため、
着工済みの工事も適用対象外となります。
解体補助金の確認や申請は各自治体HPから
軸となる解体補助金の内容はご紹介しましたが、どのくらい助成されるのか、どういった条件があるのかなどの違いは空き家がある地方自治体のHPを確認してみましょう。
東京空き家相談協会では、現地調査や空き家の解体費用の見積もり作成~着工、買取や売却など様々な相談口に問い合わせる必要はなく、ひとつの窓口ですべてが完結する点が便利とご好評いただいております。
空き家の解体をご検討の方、何をするかは確定していないけど話を聞いてほしい方、ぜひご相談お待ちしております。
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メール➡ message@tokyo-akiya.info
また、空き家の行政代執行について以前の空き家ジャーナルにてご紹介しておりますので、こちらも併せてご覧ください!