空き家ジャーナル


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”空き家法”に効果はあったのか?「空家等対策の推進に関する特別措置法」の解説あり

更新日:2024年4月12日

2023年12月に大きな改正点が加えられたことで話題となった空家法。

 

「特定空家」に加えて「管理不全空き家」も行政代執行の対象となり、行政による空き家の改善措置が容易になりました。

 

空き家問題を解決するために生まれた空家法。

 

空き家法は果たして、日本の空き家問題解決に寄与しているのでしょうか?

 

 

空き家法とは

そもそも空き家法とはどのような法律なのでしょうか?

こちらで今一度解説していきます。

 

空き家法は2015年に施行された法律で、管理が著しくされていない空き家に対して、自治体から改善措置や改善命令、

場合によっては代執行を行えるようにした法律です(正式名称:空家等対策の推進に関する特別措置法)。

 

2023年12月、同法に大きな改正点が加わったため、話題を集めました。

 

空き家法の流れですが、まずは近隣住民の要望や自治体判断によって、「著しく放置された空き家」を「管理不全空き家」や「特定空家」と指定します。

 

自治体はこのような空き家所有者に対し、改善措置の勧告や命令を出し、

これに従わない場合には行政代執行を行います。

 

行政代執行にはいくつか種類があり、通常の行政代執行のほか、

持ち主のわからない空き家を解体するための「略式代執行」や緊急性の高い空き家を解体するための「緊急代執行」があります。

 

行政代執行では空き家の改善措置が行政によって強制的に実施され、その際にかかった工事費用や解体費用は空き家所有者に請求されることになります。

 

行政代執行によって発生する空き家の解体費用は高額になるケースがほとんどです。

 

 

自治体は解体業者を値段で選んだりはしないので、費用が高めになることが多いのです。

ちなみに行政代執行で発生し、本人に請求される費用は税金債務の扱いとなります。

 

費用の支払いを怠ると、財産を差し押さえられますので気を付けましょう。

 

 

空き家法施行からの空き家数の変化

古家付き土地イメージ画像
古家付き土地イメージ画像

法的措置としては非常に重そうな空き家法ですが、施行されてから日本の空き家問題にはどのような影響があるのでしょうか?

 

国土交通省が2018年6月に公表された「空き家対策に取り組む市区町村の状況について」の集計結果でその効果を測り知ることができます。

発表内容はこちら(クリックで国土交通省HPへ移動)

 

「特定空家」に指定されたのは10,676件と、かなりの数字になりました。

そのうち、固定資産税が4.2倍にされてしまった空き家は552件、50万円の罰則金が発生したのが70件。そして、強制的に空き家を破壊されてしまったのは23件でした。

 

「特定空家」に指定されたのは10,000件以上あるにもかかわらず、実際に何らかの処理されたのは10分の1以下という結果になっています。

 

つまり、空き家対策特別措置法が施行され、特定空家に指定されても、すぐに処理されるわけでは無いのです。

 

やはり空き家も財産であり、勝手に撤去できず「財産権の侵害」になるのがネックなのでしょう。

 

せっかく法律が施行されたのに、空き家問題解決がなかなか先に進まないという状態になっています。

 

 

空き家の数を減らすには

上述の通り、空き家の数を減らすには、どうやら法制度の整備だけでは難しいようです。

 

空き家の数を減らすには行政と民間企業・団体の協力を強めていくことが重要と言えるでしょう。

行政は人々からの信頼性が抜群ですが、一方で稟議に時間を要する、権利関係で思うように行動できないという欠点があります。

 

対照的に民間企業や団体は、比較的早く事業などを行い、空き家の問題を解決できるポテンシャルがありながら、人々からの信頼度が不十分といった欠点があります。

 

つまり両者がともに協力し、空き家問題に取り組むことで、人々から信頼を得つつ、迅速に空き家問題に対処できます。

 

実際に東京都足立区は、地元を拠点とする建築家と提携し、空き家活用プラットフォーム「千住 Public Network EAST(千住PNE)」を立ち上げ、

区と地元の不動産会社、商店街関係者や税理士とともに空き家の相談を受けられる団体を設立しました。

 

結果的に千住PNEのイベントには述べ1000人の人が参加し、実際に6棟の空き家を活用することができました。

 

このように行政と事業者が上手に連携をとることが空き家問題解決の近道と言えるでしょう。

 

 

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この記事を書いた人

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一般社団法人東京空き家相談協会

小峰千波

学生時代からまちづくりに関心があり、地元をはじめとした地域活性化活動や環境経営に携わっていた。 故郷の過疎化を感じ、人が生きやすく集いやすい環境づくりがしたいと感じ、 現在は一般社団法人東京空き家相談協会の相談員として、ご相談者様に寄り添ったサポート活動をしている。 自然と動物が好きです。