今年4月、2023年住宅・土地統計調査の速報値が発表され、
2018年時点よりも空き家問題が深刻化していることが明らかになりました。
以下のように、地方での空き家率の高さが目立っていることも顕著です。
ただ、空き家問題に対し、企業や自治体は手をこまねいているわけではありません。
空き家は新たな可能性をもつ物件として注目されているケースもあるのです。今回は日本経済新聞の記事をもとに、空き家の新しい活用方法について解説します。
空き家数の速報値は以下からご覧ください!
空き家リノベーションによる新たな可能性
東京都江戸川区にある、長期間放置されボロボロになってしまった空き家。
家屋は15センチほど傾き、柱はシロアリのせいでスカスカです・・・
資産価値が全くないため、手放そうにも買い手が見つからなさそうな空き家ですが、
不動産賃貸業を手がける横浜市在住の浅野氏がこの物件を北欧調の新築同然の物件に生まれ変わらせました。
家屋の傾きは車のタイヤ交換で使うジャッキを用いて水平に持ち上げ、
台所のシンクはインターネットのオークションで安く仕入れるなどして修繕費を抑えたこのリノベーション物件は、内覧会を開くとすぐに借り手がつきました。
このように放置空き家はフルリノベーションを施し、
新しい価値のある戸建て住宅に生まれ変わらせるという新たな可能性が見出されつつあります。
しかし物件の価格が直接収入にかかわる不動産業者にとっては、空き家を用いた事業は旨味が少なく、
着手しにくいのもまた事実で、空き家流通はまだ十分とはいえません。
実際私自身も、不動産会社様とお話すると、「会社として利益を考えると空き家事業に専念するのは難しい」と耳にすることも少なくありません。
次項からはまだまだ発展途上ながらも、自治体や企業が行う空き家流通の取り組みについて説明します。
空き家流通の取り組み①空き家バンクによる空き家流通
自治体の運営する「空き家バンク」は空き家流通のための1つの手段といえるでしょう。
例えば富山県上市町が運営する「0円空家バンク」はこれまで16戸の空き家無償取引を成立させました。
空き家の所有者は不用品の処分などで最大10万円、取得者も初期経費として50万円の補助を町から受けることができます!
空き家バンクの強みは普通の不動産会社では紹介できないような物件を流通させることができる点です。
実際に上市町では2年間で47人の移住・定住に成功したそうです。
適切にリノベーションを施せば、空き家そのものだけでなく、周辺地域の価値向上につながるでしょう。
空き家流通の取り組み②今海外が注目する空き家
日本の古い空き家は「日本の伝統や文化を感じられる」として、海外からも注目を集めています。
第2の拠点として日本の空き家を検討する方が多いようです。
外国人に空き家を紹介するサービスも広がりを見せており、
パルテノンジャパン(東京・千代田)が20年に始めた「AKIYA&INAKA」の成約は増えています。
同社のアレン・パーカー社長は「予算は1000万〜3000万円という人が多い」と述べています。
【まずは相談を】空き家は売れないと考えるのは早計!
空き家の流通市場は現在発展途上にあります。
「空き家は売れないもの」と判断し、放置するのはやや早計といえます…。
リノベーションがよりメジャーになれば、空き家の価値は現在よりもさらに高まるでしょう。
空き家を売却したい方、リフォームしたい方がいらっしゃれば、東京空き家相談協会に相談してください。
当協会はあらかじめ改修目的の方はもちろん、
- 改修・補修の必要性があるか?
- そのまま素早く売却するには?
- 不動産投資家向けに流通させたい場合は?
- 賃貸にしたいが、家賃をどれくらいにできるか?
少しでも上記のようにお考えの方は、以下からお気軽にご連絡お待ちしております!
空き家改修でよくあるご質問
続いては、空き家改修に関してよくいただくご質問を紹介します。
気になる方も多い、リノベーションの費用面に関してご説明しているので要注目です!
空き家改修でよくあるご質問①戸建て空き家を全てリノベーションすると、費用はいくらかかりますか?
戸建て住宅で建物全体をフルリノベーションする際の費用の目安は、総額350〜2,000万円前後です。
施工範囲や使う建材によって費用が異なるので価格幅が広くなっています。
詳しくは以下の表をご覧ください。
築年数 | 25坪 | 30坪 | 40坪 |
築10~20年 (内装・水回り) |
180~650万円 | 240~750万円 | 270~930万円 |
築10~20年 (内装・水回り+屋根・外壁塗装) |
240~870万円 | 300~1000万円 | 370~1280万円 |
築20~30年 (スケルトンリフォームなど) |
250~1825万円 | 300~2190万円 | 400~2920万円 |
空き家改修でよくあるご質問②戸建て空き家で優先した方がいいリフォーム箇所は何処ですか?
空き家の築年数によって変わります。
築年数に応じて、以下のポイントをリフォームすると良いでしょう。
当協会では、専門業者同行の無料相談や、一括見積もお気軽に承ることができますので、ご連絡お待ちしております。
優先すべきリフォーム箇所①築5~10年
- 壁紙・天井のクロス張り替え
- カーペット・クッションフロア材の交換
- 畳の裏返し or 表替え
優先すべきリフォーム箇所②築10〜20年
- フローリング材の交換
- 畳の新調(交換)
- 水回り(台所・浴室・トイレ・洗面所)の一新
- 給湯器の交換
- 外壁・屋根(素材によるが、たいていは塗装でメンテナンス)
優先すべきリフォーム箇所③築20〜30年
- 大規模な工事(増改築・間取り変更・建て替えなど)の検討
- (建て替えずに住み続ける場合、)外壁・屋根をリフォーム