管理や固定資産税など、所有者にとって負担が大きい空き家ですが、それが思い出深い実家だったりすると、手放したくない方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、どんなに愛着のある空き家でも手放すタイミングが訪れることはあります。
今回は空き家所有者様からヒアリングした空き家を手放そうと思ったタイミングや、
東京空き家相談協会お勧めの空き家を手放すタイミングをご紹介します。
所有者が空き家を手放そうと思うタイミング
ここからは、実際に当協会が相談者様から頂いた相談内容をもとに、空き家所有者が空き家を手放そうと思うタイミングを5つ紹介していきます!
空き家を手放そうと思ったタイミング①建物の管理が難しいと感じたとき
管理費用がもったいないため空き家を手放したいという場合が多いですが、それ以外にも遠方に引っ越してしまって管理ができない、建物が老朽化してしまって管理が危険、
というような理由で空き家の管理が難しくなるケースがあります。
空き家の管理はこまめに行わないと害虫・害獣の発生や盗難の発生など、思わぬ被害が発生します。
管理を行えない空き家は早めに売却することをお勧めします。
空き家ジャーナルでは過去、人は住んでいるものの管理が行き届いていない東京都八王子市の危険家屋をご紹介しました。
せっかく価値のある土地であっても、自分の家が原因で周囲の資産価値も下げてしまうのは避けたいですよね…。
空き家を手放そうと思ったタイミング②家の管理を怠って近隣から苦情が来たとき
空き家の管理が面倒などの理由で空き家を放置してしまうと、敷地内に樹木が繁茂したり、害虫の発生することで、近隣住民から苦情が来ることがあります。
放置された空き家は当該物件そのものだけでなく、周辺の物件の資産価値も低下させます。
周辺住民には迷惑が掛かりますし、苦情をもらった方もあまり良い気はしないはずです。
空き家を手放すにはもってこいのタイミングかもしれませんね。
空き家を手放そうと思ったタイミング③税金面が気になったとき
空き家を所有している方は固定資産税を毎年支払う必要があります。
多くの場合、空き家の固定資産税は減免されるとはいえ、毎年支払っていては家計をひっ迫してしまいます。
固定資産税の支払いが気になるなら、空き家の売却を検討しましょう。
空き家を手放そうと思ったタイミング④空き家に関する事件やニュースを見たとき
時折、放置空き家に問題提起をするようなニュースや、地震による空き家倒壊の報道が流れてきますが、
そのニュースを見て自身の空き家が不安になり、売却を決断する方もいるようです。
2023年5月16日更新の空き家ジャーナルには、GW中に石川県能登半島で起きた地震による空き家倒壊被害についてご紹介しているのでぜひご一読ください。
この時から半年以上経った2024年1月1日には、石川県初の震度7・マグニチュード7.6を記録した震災が発生しました。
放置されて老朽化した空き家はいつ被害を起こすかわかりません。
ニュースを見て売却を決断するのはもっともなことかもしれませんね。
空き家を手放そうと思ったタイミング⑤解体費用が惜しく、誰かに売りたいと思ったとき
空き家の解体費用はとてもコストがかかります。
解体して活用するくらいなら、いっそのことそのまま売ってしまおう、という考えも当然起きるでしょう。
空き家買取業者に直接売却してしまえば、空き家の片づけをする必要もありません。
手間がかからずすぐ現金化するという目的で空き家売却を決断する人もいるはずです。
東京空き家相談協会お勧めの売却タイミング
ここからは、普段から空き家に関するご相談をいただいている東京空き家相談協会が考える、空き家を売却すべきタイミングについてお話していきます。
そこまで専門的な話ではないので、空き家を売却する際にはぜひ参考にしてみてください!
当協会お勧めの売却タイミング①不動産価格の相場が高いとき
当然ですが、空き家は不動産価格相場が良いときに売った方が手元に多くのお金が残ります。
不動産価格相場については、大まかなものでしたら国土交通省の出す「不動産価格指数」によって確認できます。
こちらから確認できます(クリックで国土交通省公式HPへ移動)。
空き家の売却タイミングを考えると、
・相場が右肩下がり続きなら早めに売ると得
・相場が右肩上がり続きなら遅めに売ると得
・相場が横ばいならどのタイミングでも利益は変わらない
といえます。
また、直近の不動産取引価格や所有している空き家の正確な取引価格を知りたい場合は、不動産業者に査定をお願いすると良いでしょう。
当協会お勧めの売却タイミング②築年数で資産価値が変化するとき
築15年以内の築浅の空き家を所有している場合は、なるべく早めに売却することをお勧めします。
国土交通省の中古戸建て住宅の価格査定例を見ると戸建ては築15年がたつまでに大幅な下落を見せています。
逆に築15年を超えた戸建てやマンションは価格の下落スピードが一定となっています。
しかし、築古の物件でもあきらめず、少しでも早めに売ると良いでしょう。
「相場が右肩下がり続きなら早めに売ると得」です。
当協会お勧めの売却タイミング③税金に関する特例措置が使えるとき
空き家を売却する際には、その売却益に応じて譲渡所得税がかかります。
しかし、一定期間内に売却すれば譲渡所得が3,000万円控除されるケースがあります。
この特例を得るための条件の一つが、当該物件が空き家になってから3年を経過した日の属する12月31日です。
また相続した空き家を売る場合には、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売却すると、相続税が取得費に加算される特例を利用できます。
相続税の申告期限は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。
つまり被相続人が亡くなってから3年10ヶ月までのタイミングで相続する家を売却すれば、特例が適用されます。
空き家を少しでも売るつもりがあるのであれば、空き家を取得した瞬間に売却準備を始めても良いかもしれません。
以下の空き家ジャーナルでもご紹介しているのでご覧ください。
当協会お勧めの売却タイミング④住宅ローンが低金利の時
住宅ローンが低金利のタイミングでは、空き家売却のハードルが下がります。
なぜなら不動産の買い手にとって、物件の購入ハードルが下がるからです。
しかし、それだけの理由で空き家売却を決めるのは危険でもあります。
なぜなら住宅ローンなどの金利は一般的に景気が悪いほど低くなる傾向があるからです。
景気が悪ければ不動産の価格相場も購買意欲も下がります。
住宅ローンも含め、様々な理由から総合的に判断し、空き家売却を決断しましょう。
さいごに
空き家売却を決断するには勇気がいります。
空き家が思い入れのある実家だったというケースも多く、売却に躊躇することもあるでしょう。
実際に東京空き家相談協会にも、「自分たちで実家を片付けている時に色々な思い出が蘇ってきて、身体的にも精神的にもつかれてしまった」というご相談が届くことがあります。
しかし、思い入れのある家だからこそ、管理ができず税金の心配をし続けるのではなく、別の人によって有効活用される方がより良いのではないでしょうか。
東京空き家相談協会では、空き家売却のご相談を受け、厳選した不動産業者を紹介しています。
他の業者に相談した後のセカンドオピニオンとしてご相談をいただくことも多く、多くのお客様から「心から納得した空き家の処分ができた」というお声をいただいています。
ぜひ一度、空き家のご相談をお聞かせください!
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