「急に実家を相続することになった」「空き家が遠方にあるせいで放置している」といったお悩みを持つ方は多くいますが、空き家を放置することはあまりお勧めできません。
税金の優遇措置が受けられなくなる、という理由もありますが、それ以上に防犯・防災上のリスクがある、という点が大きいです。
今回は空き家を放置するリスクや防犯カメラ設置の意義について解説していきます。
空き家を放置するリスク
空き家を放置し、防犯対策を怠ると次のようなトラブルが発生する場合があります。
①盗難
空き家に置いてある家財などが盗まれてしまう場合があります。
場合によっては家財の中に高級品が遺されており、高級品も盗まれてしまう・・・なんてこともあるかもしれません。
いつ盗まれたかが特定しにくく、警察に届け出をしても解決する可能性は低いです。
②不法侵入・不法滞在
空き家を放置している間に不法侵入されるというリスクもあります。
空き家を勝手にたまり場にされ、ごみを勝手に捨てられて害虫が発生する、ということも考えられます。
空き家に戻ってきたときに不法侵入していた不審者と鉢合わせても怖いですね・・・
以前空き家ジャーナルでは大阪府富田林市で起きた空き家隣人トラブルについて取り上げました。是非こちらもご一読ください!
③放火
時々「空き家が延焼した」というニュースも目にしますよね。
空き家は人がいないため、放火のターゲットにされやすい物件です。
仮に放火されてしまうと高い処分費用や解体費がかかる他、近隣の家屋を巻き込んでしまうこともあり、その場合は管理責任を問われます。
④犯罪の現場になる
不正な手段で購入した物品の受け渡し場所や、凶悪犯罪の現場に使われる可能性があります。
空き家内で事件が起きると、管理責任に問われたり、放置していただけなのに事故物件になってしまう、ということも考えられます。
防犯カメラの必要性
空き家が先ほど説明したようなトラブルに巻き込まれないように取れる行動のひとつに、防犯カメラを設置するというものが挙げられます。
防犯カメラは設置することで空き家内に入った不審者の映像を記録に残すことができるだけでなく、不審者から見える場所に設置すれば抑止力としても活用できます。
空き家の侵入を狙っている不審者は、防犯対策がされていない空き家を好むため、
防犯対策をしているという証拠を示せる防犯カメラがあることで、空き家の侵入を断念させることができるのです。
また、防犯カメラに似た防犯設備として、防犯センサーというものがあります。
防犯カメラのように映像を残すことはできませんが、
人の動きを感知して明かりをつける・センサーから音が鳴るといった機能を持ち、効果的な防犯対策になります。
しかしながら、防犯カメラを設置するというだけでは防犯対策が不十分な場合もあります。
できることなら定期的に空き家を訪れ、庭木の剪定や空き家内の清掃など、定期的に人が来ている痕跡を残し、
不審者の侵入などを防ぎましょう。
空き家を放置しがちな方は管理代行サービスを使おう!
空き家が遠方にあって現地に行くことが難しい、多忙すぎて空き家の管理に割く時間がない、という方は東京空き家相談協会にご相談ください。
当協会では空き家の管理が難しい方向けに管理代行サービスのご紹介を行っています!
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ダミーカメラの設置は逆効果?
防犯カメラは高いものだと5万円以上するため、設置するのはややハードルが高めですが、ダミーカメラではだめなのでしょうか?
不審者の抑止力、という目的ならダミーでも十分な気がしますが・・・
しかしながら、実際のところダミーカメラの防犯機能はそこまで期待できるものではありません。
それどころか、かえって犯罪リスクを高める可能性も孕んでいます。
ダミーカメラは一見防犯カメラと見た目が変わりません。
そのためカメラを見た犯罪者が犯罪を躊躇するという点においては一定の防犯効果が見込めます。
しかしそこで犯罪者が犯罪を思いとどまらない場合、ダミーカメラはお飾りになってしまいます。
また犯罪を常習的に行う人はダミーカメラを見破ることも多いです。
本物の防犯カメラには
・配線が出ている
・電気を通しているためホコリがたまりやすい
という特徴がありますが、ダミーカメラにそのような特徴は見られないため、犯罪者に見破られる可能性は否定できません。
ダミーカメラを設置している空き家の所有者は、「ダミーだけどカメラを設置したから防犯はばっちり」と過信している人も少なくありません。
そこを犯罪者に付け込まれることもあるでしょう。
以上の理由から、多少のお金がかかっても防犯カメラの設置を推奨します。