空き家は個人では管理が大変で、活用するのもとても難しい物件です。
そうした理由から放置空き家が増え、各自治体で対応に追われているのですが、反対に”空き家を利用したい”という事業者も存在します。
そのような需要と供給が一致している両者を結びつける取り組みを行っているのが、東京都の西側に位置する江戸川区です。
今回は江戸川区が空き家対策として行っている空き家活用マッチング事業について解説していきます。
空き家活用マッチング事業の仕組み
空き家マッチング事業では、空き家を所有または管理しており、
地域活性につながる活動の場として空き家を提供したいという方(空き家提供者)と、
地域貢献につながるような事業を行う場として空き家を活用したい方(空き家活用者)をつなぐための事業として、
令和3年4月からスタートされた事業です。
空き家提供者と空き家活用者がそれぞれ所定の手順で物件登録もしくは活用登録を行います。
登録を行った後は両者が物件の家賃や用途、改修の可否などを直接交渉し、マッチングの成立を目指します。
この事業のメリットは本人同士が直接交渉するため、不動産業者に支払う仲介手数料が発生しないことです。
通常の不動産取引よりもハードルが低いと言えます。
空き家の物件登録の方法
空き家の物件登録を行う際は、まず事前に江戸川区に相談したうえで、空き家の物件登録書を
「福祉推進課住宅係(本庁舎北棟2階)〒132-8501東京都江戸川区中央一丁目4番1号」
へ送付する必要があります。
登録書受領後、区が現場確認を行ってから空き家活用マッチング事業に登録し、空き家活用者へ物件情報を提供します。
ちなみにこの事業への物件登録は既に一般的な不動産取引に出している物件でも登録可能とのことです。
ただし、そのルートで取引が決まった場合には直ちに区に連絡が必要です。
空き家の活用登録の方法
空き家の物件登録を希望する場合は区に相談してから、
活用登録書を物件登録書の送付先と同じ場所へ提出します。
活用登録書を受領後、空き家活用マッチング事業に登録し、物件情報を提供します。
ちなみに、この空き家活用の条件は自宅用としての物件を提供するものではないので、
あくまで事業用として空き家活用をしたい人向けのサービスです。
空き家活用マッチングの成功例
この空き家活用マッチング事業は開始されてから2年程度と、まだ日の浅いサービスですが、既に空き家活用の成果を出し始めています。
ここからはこのマッチング事業によって生まれた再活用された空き家を紹介していきます。
空き家活用マッチングの成功例①フローラ西一之江
令和4年3月にオープンした「フローラ西一之江」は単身の高齢女性専用のシェアハウスです。
働きながら安心して暮らせるようにという考えのもと、仕事の案内や生活のお悩み相談も行われる、「仕事付き高齢住宅」として運営されています。
物件概要書を見てみると、和室・洋室とはやが分かれており、水道光熱費込みで家賃が最大67000円と安く、
さらに談話室や多目的室など機能性も充実しているため、一人暮らしの高齢者にとってはかなり魅力的な物件でしょう。
空き家活用マッチングの成功例②江戸川ベースnappa
東京メトロ東西線の葛西駅から徒歩18分、都バス・京成バス桑川町停留所から徒歩5分に位置する「江戸川ベースnappa」は、
子供からお年寄りまでが安心して過ごせる一軒家カフェとして運営されています。
子供のための子ども食堂や勉強教室から親世代の憩いの場など、様々な目的で地域の人々が集まれる憩いの場となっています。
空き家の放置はもったいない
江戸川区では空き家活用マッチング事業を使って、
不動産業者が入らない、より円滑でコストが低い空き家の流通を支援しています。
調べてみると、空き家を活用したいという方は区内だけでも少なくなく、中には「シェア本棚」や「助産所の経営」など面白い活用プランもあります。
他地域でも空き家を活用したいと考える方は確実に増えてきており、持っている空き家をそのまま放置するのは少しもったいないかもしれませんね。
東京空き家相談協会では空き家を活用したいという方からご相談を承っており、ご相談内容に合わせて、適切な解決策をご提示させていただいたり、ご意向や予算感に合わせた業者をご紹介しております。
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