築50年の戸建てについて、リフォーム・売却・建て替えといった今後の方向性を悩みますよね。
本記事ではそれぞれのメリット・デメリット・費用比較をして解説します。
予算感や今後のライフプランをもとにご参考ください。
今回のポイント
- 築50年の家は、フルリフォームすればあと30年前後暮らすことができる
- 建て替えの平均費用は5,214万円程度
- フルリフォーム・リノベーションは2,000万円~3,000万円安く抑えられる可能性が高い
- 売却なら手元に利益が入る
築50年戸建てはリフォーム・建て替え・売却どれがいい?
結論、築50年の戸建てでリフォーム・建て替え・売却どれが良いかはケースバイケースです。
建て替えでは解体工事、新築工事の工程があるため、一般的にはリフォームの方が費用を抑えられることが多いですが、家屋の状態によってはかえって高くなる可能性があります。
そのため、家に求めることでも対応が変わっていきます。

- 最新設備の揃った家で快適に暮らしたい
- 実家での思い出を残したい
- 耐震設備などを一新したい
判断基準として、自身にとってメリットの大きい選択肢を選ぶことが大切です。
今一度、本記事でご紹介するメリット・デメリットなどをもとに比較検討してみましょう。
築50年の戸建ては何年住める?
築50年前後の木造住宅は、内外装や設備、構造までしっかりリフォームすれば、あと30年前後住むのは難しくありません。
木造住宅の法定耐用年数は22年ですが、これは税法上の期間です。
給排水管・外壁・屋根などの主要な建材の耐用年数は30年が目安なので、フルリフォーム・リノベーション後はあと30年暮らせるということです。
リフォームのメリット・デメリット
築50年前後の家をリフォームするメリット・デメリットを把握しましょう!
- 費用を抑えやすい
- 工期が短い
- ベース間取りがあるためプランを考えやすい
- 思い出を残せる
- 環境負荷が低い
既存の構造を活かせるリフォームは、建て替えより費用や工期を抑えやすいメリットがあります。

このように、今の家にある不満をひとつずつ解消して、理想の住まいづくりができる点も特徴です。
- 間取りが制限される場合がある
- 追加費用が発生する可能性
リフォームする建物構造によって、間取りなどが制限されて理想通りにいかなかったり、リフォームに向いていないケースもあります。
- 建物の補強性を確保するための通し柱や筋交い壁が撤去・移動ができない
- 「プレハブ構造」などハウスメーカーの独自規格でつくられている
- 搬入出が難しい
- 再建築不可物件
- 違法建築
- 建ぺい率・容積率ギリギリ
また、雨漏りやシロアリ被害など、見えない部分のトラブルで追加費用がかかる可能性もゼロではありません。
築50年の場合は、建築基準法が改正される前の旧耐震基準で建てられているケースもあり、耐震補強工事が必要になることもあります。
建て替えのメリット・デメリット
リフォーム・売却と比較し、建て替えの場合のメリット・デメリットは以下の通りです。
- 間取り・デザインの自由度が高い
- 最新の設備や住宅性能が手に入る
- 長く暮らすことができる
建て替えは1から間取りをつくれるため、成約が少ないのが大きなメリットです。
新耐震基準でつくられるため、耐熱性・耐震性ともに心配が少ないのも特徴です。
- 解体費用などコストが多めにかかる
- 工期が長く仮住まいなどの負担が大きい
- 思いでを残せない
- 固定資産税が高くなる
建て替えは、建物の解体から始まるため工期が長く、費用もリフォームより多めにかかることがあります。
売却のメリット・デメリット
リフォーム・建て替えと比較し、売却の場合のメリット・デメリットは以下の通りです。
- リフォーム・建て替えと比べて初期費用が安い
- 家を現金化でき、新しい家の購入費用などにできる
なんといっても、売却の場合は手元にお金が入るため、新しい家の購入費用や引越し費用などに充てることができます。

このように、今の家にある不満をひとつずつ解消して、理想の住まいづくりができる点も特徴です。
- 売却活動に手間と時間がかかる
- 細かい諸費用がかかる
また、不動産会社が家を買い取る「不動産買取」ではなく「不動産仲介」の場合、買主が個人となるため、不動産買取以上にハウスクリーニングや修繕など手を加える必要があり、建物の状態によってはコストがかかります。
築50年のリフォーム・建て替え・売却費用を比較
次に、築50年の戸建て住宅をリフォーム・建て替え・売却した場合の費用相場を求めてみましょう。
築50年のリフォーム費用
築50年の戸建てを新築同様にリフォームする場合かかる費用を、国土交通省のアンケート結果をもとにご紹介します。
築50年のリフォーム費用(全体)
- 1,500万円~2,500万円
- 建て替えの平均費用は5,214万円程度
リフォーム内容 | 費用相場 |
洗面化粧台の交換 | 20~50万円 |
タンクレストイレへの交換 | 30~50万円 |
システムキッチンの交換 | 75~200万円 |
システムバスの交換 | 60~150万円 |
ガス給湯器の交換 | 20~50万円 |
ダイニングの改修 | 100~200万円 |
リビングの改修 | 200~400万円 |
壁クロスの貼り替え | 6~30万円×部屋数 |
畳⇒フローリングに | 15~60万円 |
雨どいの交換 | 5~40万円 |
サイディングの上張り | 80~200万円 |
瓦屋根の交換 | 70~120万円 |
玄関の改修 | 20~150万円 |
合計 | 701~1,700万円 |
内装・外観・設備を新築同様に仕上げる内容をピックアップすると701万円~1,700万円となります。
また同じアンケート結果では、柱・土台・基礎といった躯体以外の部分を全面リフォームする場合、500万円~2,500万円となっています。
耐震補強や間取り変更などによって追加費用が発生する場合は、2,000万円前後になるケースが多いです。
戸建て住宅をフルリフォームする場合の1,500~2,500万円が費用相場といえます。
築50年の建て替え費用
築50年の建て替え費用(全体)
- 国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査によると、建て替え費用の全国平均は5,214万円でした。
このうち自己資金は2,979万円で、残りは住宅ローンを組む方が多いという結果になります。
あくまで平均価格ですが、フルリフォーム・リノベーションよりかなり多めに費用がかかり、年齢や返済期間を考えると頭金を用意する必要がありそうです。
結論
- 大きなトラブルが無ければリフォームが約3,000万円安い
平均価格で比較すると、建て替え5,214万円、リフォーム1,500~2,500万円で、リフォームの方が約3,000万円安いという結果になりました。
老朽化により雨漏りやシロアリ被害などの大きなトラブル、大規模や耐震補強などがなければ、リフォームの方がお得になるといえるでしょう。
リフォームと建て替えの選択をする際は、次のポイントを気をつけましょう。
築50年の売却にかかる費用
築50年の戸建てを売却する際には、以下の費用がかかります。
費用 | 支払いタイミング | 各費用のめやす | |
1 | 仲介手数料 | 契約・引渡時に1/2ずつ | ( 売却額 × 3% + 6万円 )+ 消費税 ※400万以上の速算式 |
2 | 印紙代 | 契約書類作成時 | 1,000から6万円 ※売却金額で異なる |
3 | 登記・抵当権抹消費用 | 契約終了時に清算 | 登記費用+司法書士への報酬支払い |
4 | 住宅ローン関連費用 | 金融機関での手続き時 | 一括返済にかかる金融機関の手数料0から3万円 |
5 | 引越し代 | 引越し時 | 規模や住み替えスケジュールによって異なる |
6 | 譲渡所得税ほか | 確定申告後 | 保有期間・適用できる控除・売却額などにより異なる |
7 | 確定申告 | 売却した翌年度 | 譲渡利益があった場合 |
8 | その他費用 | 測量・解体・ごみ処分発生時 | 測量や解体、ごみ処分が発生した場合 |
リフォームや建て替えと比べて、初期費用が格段に少なく済む上に、売却利益が入るメリットは大きいです。
リフォーム・建て替え・売却すべてに対応している相談先の見つけ方
本記事でご紹介したように、お持ちの古家の状態によっても適した選択肢が違います。
なかなか、個人でベストな判断をするのは難しいです。
東京空き家相談協会であれば、リフォーム・建て替え・売却すべての専門家と連携しており、築50年の古家の今後のプランについて、窓口ひとつで解決させることができます。
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